はじめてのOkta Workflowsシリーズ 第2回 Hello Workflows編

井崎 大輔 January 23, 2022

概要や目的の説明

このブログでは、前回の第1回 Workflowsとはでご説明したカード等の機能を使い、簡単なフローを作成し動作させたいと思います。

今回作成するフローは、定期的(5分間隔)に、Slackに対して特定のメッセージを送るというごく簡単なシナリオに基づいていますが、前回ご説明したイベントカード、アクションカード、関数カードの3つ全てを使いますので、Workflows機能の理解をより深めていただけると思います。

実際の設定ステップ

まず、管理コンソールの「Workflows Console」をクリックします。

起動したWorkflows Console画面上部の「Flows」タブをクリックし、「New Flow」を続けてクリックします。

Unnamed(名称なし)の空フローが1つ作成されたら、フローを起動するイベントを定義するために「Add event」をクリックします。また、

「Unnamed」をクリックし、名称を入力することができます。

画面上部の「Save」ボタンをクリックし、適宜設定を保存してください。

次に、以下の通り表示されるポップアップ画面で、フローを起動するためのイベントを選択します。

今回は「Schedule」を選択します。

スケジュールの詳細設定画面で、頻度(Frequency)や間隔(Run Flow Every…)、タイムゾーン(Timezone)を設定し「Save」ボタンをクリックします。

この設定により、5分間隔で本フローが起動します。

次に、5分間隔に起動するフローが最初に実行する処理を定義します。

Scheduleイベントカードの右隣り「Then do this」カードの中の「Add function」をクリックし表示される関数選択用ポップアップ画面で、使用したい関数を選択します。

ここでは、左ペインの「Date & Time」から「Now」を選択し、5分間隔に設定したフローが現在時刻を取得する処理を行います。

カード下部の「▶」ボタンをクリックすると、ポップアップ画面が表示され、実際の動作を確認することができます。

ここでは、2021年12月11日の日付けと日付時刻が表示されました。

続けて、得られる時刻情報の処理方法を定義します。

Nowカード同様に「Add function」をクリックし、使用したい関数を選択します。

ここでは、左ペインの 「Text」から「Compose」を選択し、現在時刻情報を使ったテキスト文を作る処理を行います。

       

Composeカードに希望の文字列を入力します。

ここでは、「Hello Workflows! このメッセージは    に送られました!」と入力し、予め文中に現在時刻を挿入するスペースを空けています。

そして、このスペースに、左側にある「Now」カードから「full」をドラッグ&ドロップします。

このように、簡単なUI操作で文字列とデータを統合することができます。

次に、現在時刻を統合した文字列をSlackに送信する処理を定義します。

カードの「Add app action」をクリックし表示されるポップアップ画面にて、使用したいサービスを選択します。

ここではSlackを選択します。

         

Slackで実行する処理をリストの中から選択します。

ここでは、予め作成済みのSlackチャネルにメッセージを送信する処理を作成したいので、「Send Message to Channel」を選択します。

Slackアクションカードの「+ New Connection」をクリックしSlackとの接続設定を行います。

接続したいSlackのワークスペースを入力しサインインします。

ワークスペースの指定、サインイン、アクセス権限の許可の流れは以下の画像のとおりです。

     

接続が完了すると、Slackアクションカードの中で送信対象のチャネル等を設定します。

Composeテキストの「output」部分を、Slackアクションカードの「Text」にドラッグ&ドロップします。

これによりSlackに対してComposeで定義したメッセージが送信されます。

ここまでが今回のシナリオに沿った設定作業です。

さて、フロー全体の動作を確認してみましょう。

フロー全体を通した動作テストは、画面上部の「Test」ボタンをクリックし実行します。

動作テストでは、フローで処理されたデータが各カードで表示されると同時に、画面右側にテスト実行の成否(Success / Error)が表示されますので、、簡単にデバッグすることができます。

また、Flow History画面右上にある「Enable Save Data」ボタンをクリックすることで、ログを最大30日間保存できますので、フローの作成やデバッグを時間に余裕をもって行うことができます。

まとめ

以上のとおり、フローの起動イベント定義やデータ生成と操作、更には外部サービスとの連携に至るまでのフローを、UI上で各種カードを使い、ノーコードで作成できることがお分かりになったと思います。

次回から始まるWorkflows サンプルフロー編では、お問い合わせが多いユースケースを実際に作成する手順をご紹介し、.flowファイルをご提供します。

Workflows サンプルフロー編の初回は長期間利用されていないOktaアカウントを洗い出す手順をご紹介します。

公開は2022年2月中旬を予定しています。