Oktaの社会貢献活動「Okta for Good」の活動報告〜アフガニスタンの女の子には黒が人気〜

「誰もが居場所を持ち、繁栄し、より安全につながった世界を築く」

これは、2025年のOkta for Goodが掲げるビジョンです。Okta Japanではこのビジョンのもと、社会貢献活動に取り組んでいます。今回は、昨年に続いて参加したOkta for Goodの活動についてご紹介します。

2025年6月7日(土)、国際協力NGOジョイセフ様が主催する「思い出のランドセルギフト ランドセル検品ボランティア」に参加してきました。昨年に続き2回目、今年も5名が参加しました。この活動は、日本で役目を終えたランドセルをアフガニスタンに寄贈し、子どもたち、特に教育の機会に恵まれない女の子の就学に役立てる国際支援活動です。2004年から始まったこの活動も今年で21年目を迎えます。

今年も約5,000個のランドセルが我々を待ち構えていました。この1つ1つを検品して行くのですが、昨年よりきれいに丁寧に使われたランドセルが多かったように思いました。ランドセル寄付活動の裾野が広がり、より多くの方が賛同してくれているのかな?と嬉しくなりました。

当日は約70名のボランティアが参加していて、その中に獨協大学の学生さんがいらっしゃいました。「草加市内のより多くの人に“思い出のランドセルギフトプロジェクト”を知ってもらいアフガニスタンの教育環境とランドセルの魅力を伝えること」を目標に掲げ、大学校内や大学のある埼玉県草加市とも協力してランドセル回収活動を行っていると伺いました。このような若い人たちが、この活動に意義を感じ賛同し、広めていることに触れ、改めて私たちもこの活動に携われたことを誇りに思いました。

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作業を始める前に、アフガニスタンで実際にランドセルを受け取る子どもたちの姿を撮影された写真家の内堀タケシさんのお話も伺いました。

今でこそカラフルなランドセルが普通になりましたが、一昔前の日本では黒のランドセルは男の子、赤のランドセルは女の子と決まっていたものです。意外なことに、アフガニスタンでは圧倒的に女の子が黒のランドセルを選ぶそうです。理由は彼女たちはヒジャブという髪と首を覆うスカーフの着用が義務付けられており、一般的に黒色が主流です。そのため黒のランドセルとの相性が良いので人気があると内堀さんはお話くださいました。

展示された1枚1枚の写真にストーリーがあり、1つ1つのランドセルにドラマがあり、事前にお話を伺うことで目の前の山積みのランドセルがアフガニスタンの子どもたちに渡るイメージが完璧に描かれ、やる気も溢れてきます。これは夢がつまった「ギフト」なんだと、大切に届けるんだと、使命感にも似た感情を覚えました。

作業は開梱、検品、梱包の3チームに分かれて行います。ランドセルは新品ではないものの、手元に届いた時に「嬉しい!」と思ってもらえることが重要です。そのため、検品作業は3つの工程の中で最も重要な作業です。

  1. シワやダメージ、留め具など、汚れや損傷の激しいものは除く
  2. 十字架やそれを連想させるデザインのものは除く
  3. 豚皮のものは除く

この3つのポイントを確実に守り、決して投げたりせず、1つずつ大切に扱います。昨年の経験者は慣れたもので、眼光厳しく品質チェックを行っていきます。比較的きれいなランドセルが多かった印象です。残念ながら私が検品したランドセルにはありませんでしたが、中には持ち主から新たな持ち主へ、お手紙が入っていることもあります。大切に6年使ったランドセル。どんな気持ちで寄付をしてくれたのかと日本の子どもたちに思いを寄せると、これまた温かい気持ちになれるのです。

今年は新たに梱包作業も担いました。Oktaチームはそのチームワークの良さがジョイセフ様に伝わったのか、ランドセルが6個積められたダンボールをコンテナに積み上げていく担当になりました。コンテナに積む際はただ乗せれば良いわけではなく、ダンボールの向きに決まりがあります。ランドセル6個が入ったダンボールがどれくらいの重さか想像できますか?これがそこそこ重いんです。そんなに若くない私たちは十分腰に気をつけながら、みるみるうちにきちっと積み上げていき30分で80個のダンボール箱をさばきました。

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約4時間、5,000個近いランドセルを検品し、結果4,530個のランドセルを送る準備が整いました。ジョイセフ様の最新の情報によると、6月22日(日)に横浜港を出港し、9月以降アフガニスタンの新学期を迎えた小学校1年生〜3年生の子どもたちに届く予定だそうです。

「ランドセルはアフガニスタンの子どもたちにとって希望でしかない」とは、この日一緒に活動に参加していた、実際に子どもの時にランドセルを受け取った経験のあるライリさんの言葉です。学校に行かせてほしいと親を説得する際の唯一の希望(材料)になり、将来女の子が結婚以外の選択肢を持つ希望につながるそうです。教育は自分の身を守る術になります。アフガニスタンでは早期結婚、強制結婚、児童婚の割合がとても高いです。たった1つのランドセルが彼女たちの未来を変えるきっかけになり得るかもしれないと思うと、1つでも多くのランドセルを届けたいと思うのです。

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写真提供:国際協力NGOジョイセフ