2020年以来、Oktaは自社が気候変動に与える影響を把握し対処するための活動を続けていますが、この取り組みは年々強化されています。2025年には記録的な気候災害が相次ぎ、私たちの活動の緊急性と重要性を再認識させられました。
今年のアップデートでは、設定したSBT(Science Based Targets、科学的根拠に基づく目標)に対する進捗状況を報告するとともに、Okta全体でサステナビリティを深化・拡大し、より大きく前向きな影響を生み出すために、2025年に拡大した施策をご紹介します。当社の気候変動戦略は引き続き、エネルギー効率の向上による消費削減という、当社が最大の効果を発揮できる分野に重点を置いています。これは事業にとっても、投資家やお客様、地域社会といったステークホルダーにとっても有益であると考えています。気候変動戦略の詳細については、こちらをご覧ください。
成果を生み出すためのフレームワーク
当社のサステナビリティプログラムの目標は、Oktaの持続可能で責任ある成長を実現し、当社ならびにお客様や投資家などのステークホルダーに長期的な価値をもたらすことです。この目標を支える3本柱は次のとおりです。
- 会社:自社の事業活動やオフィスにおける環境負荷の削減に取り組むとともに、AIの活用と展開のあり方を方向付け、コア製品の開発方針を定めます。
- お客様:お客様との関係を深め、持続可能性と情報開示に関する要件に透明性をもって対応することで、Oktaの成長を加速させます。
- エコシステム:自社の枠を超え、サプライチェーンとの連携、同業他社との協働、パートナーとの関係強化を通じて、業界全体におけるサステナビリティの向上に貢献します。
Oktaの環境への貢献の拡大
昨年、サステナビリティ戦略で特に注力したのは、事業の中でも新たに重要性が高まっている分野の改善です。ここでは、プログラムをどのように拡大し効率化を進めたかをご紹介します。また、事業における新たな重要分野へどのように取り組みを広げてきたかについてもご説明します。
- サステナブルAI:業界とOktaがイノベーションとセキュリティの推進を目的として人工知能(AI)への投資を拡大する中で(OktaでAIエージェントを保護)、OktaはサステナブルAI戦略を策定しました。
当社のサステナブルAI戦略は、気候戦略と同様に、測定、削減、再生可能電力への投資、ベンダーとの連携を柱としています。現在、AIの環境負荷を推定するモデルを開発中であり、より持続可能な形でAIを活用するための社員向けリソースも作成しました。また、主要なAIエンタープライズツールを対象に、電力の100%を再生可能エネルギーで賄うプログラムの拡大を進めるとともに、AIベンダーとの連携も進めています。AIをより効率的に活用すること、つまり、最大の効果が得られる用途へのAI使用、ユースケースに応じた適切で軽量なモデルの選択、効率的なプロンプト、環境への配慮に優れたベンダーの選定は、コストとエネルギーの両方を削減することにつながります。エコシステムの観点では、2025年にクラウドサービスプロバイダーやAIベンダーとの連携を強化し、当社の購買力を活用して業界全体でより持続可能な取り組みを促進するとともに、社員向けリソースを含むベストプラクティスを同業他社と共有しました。
- サステナブルファイナンス:当社は取引銀行と積極的に連携し、サステナブル投資に関する当社の優先事項を共有して、資金運用の環境影響を削減する取り組みを行っています。この取り組みは、当社のベンダー関与度のプログラムと戦略を自然な形で拡張するものです。
- 会議とイベント:Sales Kickoff(SKO)と年次顧客カンファレンスのOktaneという、当社最大の2イベントで、環境負荷の軽減に向けた取り組みを実施しました。主な施策には、単独乗車を減らすための空港シャトルの導入、メニューにおける牛肉使用量の削減と余剰食品の寄付による廃棄物の最小化、包括的なリサイクルプログラムの導入、持続可能でリサイクル可能な案内表示への移行などがあります。
- 従業員の関与度:従業員の関与度を高めるため、Okta Climate Weekを追加開催し、サステナブルAIに関するセッションなど、新たな教育イベントを取り入れました。このセッションは盛況でした。また、地域イベントやアースマンス、ボランティア活動への参加機会を従業員に提供する「Climate Champions」プログラムを開始しました。
- グリーンリース条項:サステナビリティを当社の不動産運用に直接組み込むため、賃貸契約に盛り込むサステナビリティ条項を策定しました。この条項には、光熱データの共有、科学的根拠に基づく目標の設定、電力の100%を再生可能エネルギーで賄う取り組みへの参加、HVAC(暖房・換気・空調)の電化といった主要分野に関する推奨文言が含まれています。すでに2件の賃貸契約交渉で本条項の導入に成功しており、今後の不動産ポートフォリオ全体への展開に向けて、現在も積極的に作業を進めています。
気候目標に対する進捗状況
環境面での取り組みの拡大を進める一方で、当社は事業面で設定した中核目標の達成にも引き続き注力しました。
- 再生可能エネルギー100%: 2025年度も、当社のオフィスやリモートワークの従業員、サードパーティのクラウドサービスプロバイダーが使用した電力の100%を再生可能エネルギーで相殺するという目標を達成できたことをご報告いたします。また、再生可能エネルギーのうち89%は、3DegreesのコミュニティアクションポートフォリオやPowertrustとの提携などのプロジェクトを通じて、社会的影響のコベネフィット(共通便益)を伴うものとなっています。
- 職場からの排出量(スコープ1と2):2025年度も当社は不動産ポートフォリオの適正化を進め、高効率でオール電化の建物を新たに選定しました。当社の不動産チームは拠点選定でサステナビリティを最優先とし、グリーンリース条項を整備するとともに、エネルギー効率の高いオフィス空間の構築を続けています。これらの削減の取り組みにより、2030年度までにスコープ1と2の温室効果ガス(GHG)排出量を、2020年度を基準として67%削減するという目標の達成に向けて前進しています。
- 出張と通勤(スコープ3):スコープ3の移動関連目標の達成に関しては、事業の成長に伴い排出量が増加しており、課題が生じています。しかし、年2回、炭素排出量を追跡して経営層と共有するほか、持続可能な移動手段をイベントに取り入れるなど、排出量の抑制に努めています。また、ユナイテッド航空の「エコスカイズアライアンス」を通じて持続可能な航空燃料(SAF)証書に対する複数年の投資を行うとともに、Sustainable Aviation Buyers Alliance(SABA)のサポートも継続し、航空業界の脱炭素化を支援しています。
- ベンダー関与度(スコープ3):2025年度末時点で、支出額の34%を占めるサプライヤーが、検証済みのSBTを設定しています。昨年も、教育ウェビナーやコンサルティングサービスなどのベンダー向けリソースの提供を継続し、ベンダーのライフサイクル全体にサステナビリティを組み込んできました。特に重要な取り組みとして、当社初となるサステナビリティに関する契約付属条項を導入し、サプライヤー契約にSBTとGHG(温室効果ガス)インベントリに関する文言を追加しました。現在、この条項をサプライヤー全体へ展開し、サプライチェーン全体でさらなる説明責任の強化を進めています。
これまでの進捗を喜びつつ、引き続きサステナビリティプログラムの強化を進め、より大きな成果を生み出し、ステークホルダーとのパートナーシップを強化するとともに、事業価値の創出に取り組んでいきます。