アイデンティティ管理サービスを提供するOkta, Inc.(本社:米国・サンフランシスコ 以下 Okta)は、AIエージェント向けのシングルサインオン機能「Agent SSO」の一般提供開始を発表しました。これを実現するため、20,000社以上のお客様が使用する当社のアイデンティティ管理製品に標準プロトコル「Cross App Access(XAA)」を採用しました。エージェント型企業の安全性を確保するため、Agent SSOは、AIエージェントを正規のアイデンティティとして扱い、一元化されたセキュリティポリシーで管理できるようになります。人間の従業員と共にAIエージェントを管理することで、セキュリティチームは、リスクの高い静的APIキー、未管理の接続、度重なる同意画面の表示を削減しながら、詳細なガードレールを容易に適用できます。
本件の重要性
企業の業務プロセス全体でAIエージェントの導入が急速に進んでいるにもかかわらず、AIエージェントに対して人間の従業員と同じアイデンティティやセキュリティ制御を適用している組織はわずか34%に過ぎません。その主な理由は、これらのAIエージェントを企業アプリケーションに接続する際、断片化されたシステム毎の個別接続しかなく、一元的な可視性、管理者による監督、ライフサイクルの監査証跡がないまま、AIエージェントが匿名ネットワークトラフィックとして動作する状態になっていたためです。
Agent SSOは、XAAを活用することでこの課題を解決します。XAAは、ソフトウェア事業者(ISV)が安全な「エージェントとアプリ間」および「アプリ同士」のアクセスを実現できるようにする標準規格であり、Oktaが主導し、主要なAIプラットフォーム、SaaSプロバイダー、アイデンティティパートナーによって業界全体へ普及が進んでいます。シングルサインオン(SSO)がアイデンティティプロバイダー層で人間のアクセスを一元化したように、Agent SSOはAIエージェントの認可の管理を、個々のアプリケーションから企業のアイデンティティプロバイダーへとシフトさせます。
仕組み
XAAに対応したAIエージェントが企業アプリケーションに接続すると、Agent SSOにより、Oktaのユーザー情報を一元管理するディレクトリ「Universal Directory」に正規のアイデンティティとして登録され、人間の従業員と共に可視化できるようになります。例えば、組織がAnthropicのClaudeを導入する場合、セキュリティ管理者は人間の社員に対するのと同様に、アクセス権の割り当て、利用状況の監視、セキュリティポリシーの更新をOkta上で管理できます。この一元管理により、従業員にリスクの高い静的認証情報の共有や度重なる同意画面の操作を強いることなく、AIエージェントを人間と同様に保護できるようになります。
Oktaのプロダクト&テクノロジー担当プレジデントであるRic Smithは次のように述べています。「OktaはSSOにおけるリーダーであり、今回そのSSOをAIエージェントの世界へ拡張します。AIエージェントは業務遂行における主要なインターフェースになりつつありますが、企業システムへのアクセス権を与えるために、セキュリティや可視性を犠牲にする必要はありません。Agent SSOにより、私たちはエージェント型企業のための根本的なセキュリティ標準の確立を支援します。接続されたすべてのAIエージェントを正規のアイデンティティとして扱い、この機能を当社のSSO製品に直接組み込むことで、Oktaは企業が導入初日からAIワークフローを簡単に保護できるようにします。」
安全なエージェント型企業のための業界フレームワークの確立
安全なエージェント型企業のためのフレームワークとは、AIエージェントに必要なアクセス権を与えつつ、適切な管理と制御を行うためのフレームワークです。これはAIエージェントのセキュリティ管理における3つの重要な問いに基づいています(「エージェントはどこにいるのか?」「エージェントは何に接続できるのか?」「エージェントは何ができるのか?」)。
Agent SSOは、この3つの問いのうち、最初の2つの問いに答えます。
エージェントはどこにいるのか?: XAAに対応する各AIエージェントをUniversal Directoryに正規のアイデンティティとして登録することで、Agent SSOはすべてのプラットフォームにおける可視性を一元化します。
エージェントは何に接続できるのか?: XAAにより、Agent SSOは、ハードコードされた認証情報や広範なOAuth認可を、アイデンティティによって管理される有効期間の短いトークンに置き換えます。これにより、厳格な最小権限ポリシーのもと、許可されたアプリケーション、API、ツール、およびModel Context Protocol(MCP)サーバーにのみエージェントの接続を限定します。
なお、Agent SSOが把握できているAIエージェントのアイデンティティ基盤を確立する一方で、エージェント型企業を保護するには継続的な監視が必要です。3つ目の重要な問いである「エージェントは何ができるのか?」に答えるため、OktaのAIエージェント向けアイデンティティ管理製品「Okta for AI Agents」は組織に優れた可視性を提供し、未管理のAIエージェントを発見し、ライフサイクル全体を管理し、正確な実行時(ランタイム)制御を適用します。
Cross App Accessについて
XAAは、OAuthの拡張機能として開発され、MCPの公式規格「Enterprise-Managed Authorization」拡張としても正式採用された、ベンダーニュートラルな標準プロトコルです。アイデンティティのセキュリティ設定がアプリケーションを超えてAIエージェントを動的に追跡できるようにすることで、企業の管理上の死角をなくします。
XAAの実装は、エージェントの所在・接続先・実行権限を正確に把握するという安全なエージェント型企業のためのフレームワークの中核となる部分です。
企業がすぐにこの価値を享受できるようにするため、Oktaは事前連携済みアプリカタログ「Okta Integration Network(OIN)」上でXAA接続機能を提供します。OINは、Anthropic(Claude)、Archestra.AI、Asana、Atlassian、Canva、Datadog、Figma、Glean、Granola、Linear、MintMCP、Notion、Serval、Slack、Supabaseなどの主要なAIエージェント、SaaSアプリ、プラットフォームを標準でサポートします。
OktaによるAIエージェントの保護に関する詳細情報については、こちらをご覧ください。